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材料表面の化学的改質は、簡便かつ有効な手法であり、濡れ性や生体分子親和性の付与など数多くの研究がなされています。本研究室では、表面の化学構造を精密に設計することで、これまでの手法で得られる表面改質材料とは異なる機能性の発現を期待しています。その手法として、2つの方法を試みています。一つは、精密重合によって合成した末端反応性ポリマーを基板表面と反応させる方法です。もう一方は、基板表面に重合開始点を導入した後にその重合開始点からポリマー鎖を成長させるグラフト重合を行う方法です。
さらに、精密重合によって得られる機能性マクロモノマーを汎用モノマーの分散/乳化重合に用いることで、表面が機能性マクロモノマーで覆われた均一なポリマー微粒子の作製に成功しています。本手法を用いることで、ポリマー微粒子表面に導入したい分子をマクロモノマーに組み込むことで、簡便に目的とするポリマー微粒を得ることができます。