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精密に構造設計された分子には、反応性部位や、各種の分子間相互作用を誘起する部位が組み込まれており、分子パーツとして自己組織化させることで、精巧で均質な集合体構造からなるナノ構造体を与えます。分子の集積化には、精密重合を用いる方法、光照射により架橋を引き起こす方法、あるいは静電相互作用や水素結合を利用する方法があり、当研究分野では分子パーツの精密合成から自己組織化体の構築までを通して検討するとともに、得られた有機材料の機能評価や特性解析も行います。
具体的には、二座の配位子であるトリアゾール誘導体を末端に導入したビニルエーテルポリマーを新たに合成し、金属イオンを添加することでポリマー溶液がゲル化することを見出しています。また、光反応性分子であるクマリンを有する両親媒性ブロックコポリマーを利用することで、水中で形成したミセル構造を光反応により固定化することに成功しています。