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精密有機材料学研究室は、”高分子の精密合成”と”分子プログラミングによる自己組織化”を基盤技術として、新規機能性材料の開発を目指しています。

TEL. 075-724-7513

〒606-8585 京都府京都市左京区松ヶ崎御所海道町

研究活動RESEARCH

研究内容 −「ミクロな分子設計」に基づいて「マクロな物性・機能発現」をめざす−

(2-1) 機能性モノマーや開始剤の設計と精密重合

(2-2) 自己組織化能をプログラムした有機分子の設計と分子集積化

自己組織化ポリマーのコンセプトイメージ  

  精密に構造設計された分子には、反応性部位や、各種の分子間相互作用を誘起する部位が組み込まれており、分子パーツとして自己組織化させることで、精巧で均質な集合体構造からなるナノ構造体を与えます。分子の集積化には、精密重合を用いる方法、光照射により架橋を引き起こす方法、あるいは静電相互作用や水素結合を利用する方法があり、当研究分野では分子パーツの精密合成から自己組織化体の構築までを通して検討するとともに、得られた有機材料の機能評価や特性解析も行います。
  具体的には、二座の配位子であるトリアゾール誘導体を末端に導入したビニルエーテルポリマーを新たに合成し、金属イオンを添加することでポリマー溶液がゲル化することを見出しています。また、光反応性分子であるクマリンを有する両親媒性ブロックコポリマーを利用することで、水中で形成したミセル構造を光反応により固定化することに成功しています。

関連研究例

(D-1)精密合成した光応答性オリゴマーの自己組織化と光照射による高次構造制御(C-4と関連)
(D-2)末端にトリアゾール部位を有するポリビニルエーテルの合成と錯体形成挙動の検討
(D-3)フラーレン部位を末端に有するポリビニルエーテルの自己組織化挙動の検討と会合状態の制御
     
     Langmuir, 2015,31, 2256-2261.
(D-4)ポリビニルエーテル側鎖を有するパイ共役ポリマーの合成と会合制御による外部刺激応答性材料
     
     Chemistry Letters, 2016,45, 415-417.
     
     Journal of Polymer Science Part A: Polymer Chemistry, 2016,54, 3318-3325.


(2-3) 精密重合を利用した有機・無機表面の化学修飾