研究内容 −自然に学び、これまでにない機能性有機材料をつくる−
(1-1) 周期性グライコポリマーの精密合成と機能評価
精密重合が大きく進展し、残る課題の一つとしてモノマー配列の制御が現在盛んに行われていますが、機能発現に焦点を当てた研究例はごくわずかです。当研究室では、天然生理活性多糖であるグリコサミノグリカン(ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などでGAGと呼称される)の交互配列構造に着目し、GAGミミックとなる周期性グライコポリマーや交互配列グライコポリマーの精密合成に取り組んでいます(左図)。
既に交互配列グライコポリマーの合成に成功しており、現在は、種々のGAGミミックの合成に挑むと共に、センサーチップなどバイオマテリアルとしての実装化技術の開発も行っています。本ポリマーは、生命活動に関わる生理活性複合多糖の糖鎖部分をモチーフとしており、独自に開拓した精密合成戦略に基づくものです。
関連研究例
(A-1)RAFT共重合による周期性グライコポリマーの精密合成
Polymers,
2019,
11, 70.